顎の下の”リンパ節”について


 歯や歯グキがいたむとき、下顎の下側に「グリグリ」が触れて、触ると痛むことがあります。これは大抵の場合、「顎下リンパ節」と呼ばれる組織に炎症がおきているのです。
 顎の下に限らず、首すじやワキの下、股のつけねなどのリンパ節が何かの原因で腫れることがありますが、その辺りに特にたくさんあつまっているのです。
 そもそも、人間の体は”組織液”という液体で満たされています。この液を全身にはりめぐらされたリンパ管が集めて、再び血管に回収してやるようになっています。このリンパ管の通路の途中に”リンパ節”という停留所がいくつも体中にあるのです。
 体のどこかに炎症が起きると、その炎症部からバイ菌や炎症でできた産物などが付近にある”リンパ管”を通って、下流の”リンパ節”に流れ込んできます。そして、”リンパ節炎”が起こって腫れたり痛んだりするという訳です。おおもとの炎症が治ってくると、リンパ節の炎症も大抵自然と治ってきますが、おおもとの炎症が慢性化するとリンパ節も慢性炎を起こすこともあります。(痛みを伴わずリンパ節が腫れた状態)
 さて、歯科では下顎の下の正面から見て真中にある「オトガイ下リンパ節」と、左右の顎の下それぞれにある「顎下リンパ節」が関連します。
 「オトガイ下リンパ節」は、1〜数個あり、下唇やオトガイの皮膚や舌の先、下の前歯の歯や歯グキに炎症があるとき腫れます。
 「顎下リンパ節」は、左右各3個ないしそれ以上あり下の前歯以外の歯や歯グキ、上唇、舌、上顎、頬等の炎症があるとき腫れて痛みます。
 これらのリンパ節は歯と関連が深いので、”歯リンパ節”と呼ばれることもあるくらいです。
リンパ節の図
 但し、みけんやまぶた、鼻、鼻腔や顔面深部の組織からも、これら”歯リンパ節”にリンパの流れが入ってきており、必ずしも、歯や口腔のみの炎症だけで腫れるとは限りません。
 また、”リンパ節”の腫れの原因は殆どが炎症ですが、”腫瘍”、癌の転移のこともあり、又、結核やトキソプラズマ、放線菌など特殊な病原体によることもあります。それから、リンパ節以外の腫瘤が原因ということもあります。
 不明の腫れがあるときは歯科や外科、耳鼻科等の受診をおすすめします。
二段顎

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